朝起きるといつの間にかQinが仕事から帰ってぐっすり寝てました。起こさないよう注意しながら僕たちは出発の準備を整え、Qinにまたライプツィヒで会う約束と感謝の念を伝えて2日間お世話になった家を後にしました。
ハンブルク中央駅はひっきりなしに各方面から列車が集まっては去って行きます。出会いと別れ、喜びと悲しみ。いろいろな人の気持ちが交錯する駅です。
本日目指すは中世にハンザ都市として栄え、世界遺産にもなっている
リューベックです。ハンブルクからは電車で1時間程で行けるのでアクセスは簡単です。到着してからの予定を決めながらの電車移動はあっという間でした。到着してからまずしなければならないのは今夜の宿探しです。今までは友達にご厄介になっていたので必要なかったのですが、ぼちぼち旅行ムードが出てきました。候補に挙がったのはまずユースホステル。電話が面倒なので直接行って確認してみたらまだ空きがあったんで即チェックイン。これで夜露に濡れる心配がなくなりました。宿を確保したら次は溜まっていた洗濯です。ユースのおばちゃんに近くにコインランドリーはないか聞いたところ、歩いて15分くらいの場所にあるもよう。丁寧に地図まで書いてもらいました。が、この地図がのちのち問題に......。
リューベックの旧市街の入り口になっているホルシュテン門は残念ながら工事中で服を着せられてます。上の部分だけが工事中の様に見えますが、実は下の部分も門の写真がプリントされた幕なんです。
おばちゃんが地図に書き込んでくれたコインランドリーの場所は通りが一本ずれてました。そのため辺りを1時間近く捜索する破目に(笑)。初めてのドイツ版コインランドリーは少々複雑で結構手こずりました。せっかく洗剤を途中のスーパーで買って行ったのに、洗濯機用コインを買う自販機で一緒に出てきました。がっくりです。一つ賢くなりました。
洗濯後は一度ユースに戻って洗濯を干して、いよいよ観光です。旧市街は端から端まで歩いて30分もあれば周れる大きさなので、のんびりと歩きまくりました。この街の魅力は何と言っても特有のファサードとホーフと呼ばれる建物に囲まれた部分の中庭です。建物間の隙間や怪しい小路を見つけては侵入してました。時間を好きなだけ使って気の向くままに街を見れるのは個人旅行の醍醐味です。予め決められた所を効率良く観て回る団体旅行は僕の性に合いません。旅は道ずれという言葉の通り友達には道ずれになってもらいました。
大小合わせて数百あると思われるホーフの中でも比較的見つけやすく、印象的なホーフ。いや、どちらかといえばガッセ(小路)かなあ。
観られることを意識してか、どの家も玄関周りの装飾のセンスが良いです。観て楽しませてやろうっていう住人の心配りが嬉しいです。
ほとんどのホーフはこういった建物下のトンネルをくぐって入ります。狭いトンネルでも奥は開けていたり、外観からは想像できないような綺麗な空間が広がっていたりするので、ホーフ巡りは結構楽しいです。
ルネッサンス様式の階段式ファサードが特徴的なリューベックの町並み。
何気なく駐車されたVespaの兄弟。絵になるなあ。
市庁舎の地下にあるレストランで食事をしてたら、ちょうど夜景撮影に良い時間になりました。
旧市街の東の端にある大聖堂。雨で水面が平面じゃないから池に映る大聖堂は撮れなかったけど、それなりに雰囲気あるからよしとしましょう。
雨の中傘も持たずにウロウロしてたので気づけばビショビショになっていました。風邪を引かぬようユースに戻って即行でシャワーを浴びて寝ました。ドイツ旅行となると多くの人が南の方の大都市やロマンチック街道に走りがちですけど、北ドイツのハンザ都市もめいめい違った魅力を放つ個性あふれる街が多いのでお勧めです。